医療知識

シリンジ採血どのスピッツから?と焦らないために知っておく分注順番

こんにちは、あんこです。
つい最近、夜勤がそろそろ終わろうとした頃、小児(1才)の採血がありまして。めっちゃ暴れるし、手はプニプニで血管が見当たらないだろうとのことで、採血を3人がかりで実施することがありました。
先輩看護師が小児押さえ役、主治医が穿刺役、そして私は渡された血液を採血スピッツに入れる役。

シリンジ採血、どのスピッツから?と焦らないために知っておく分注の順番

ということで、始まった採血。どうにか採血が終わり、スピッツに入れようとするもどのスピッツから入れる?!
そして、どこまで?!と焦りまくり・・。

結局、「血沈」と言われる物だけ血液が多すぎて結果が出せないとのことで検査室から「取り直して下さい!」と言われる始末。
夜勤明けで帰ろうにも帰れない私。日勤リーダーがイライラしているのが伝わってくるは・・主治医は居ないは・・。もう疲れきった夜勤でした。

ということで、採血は大切な検体、きちんと検査結果を出すことはとても重要。
それには、採血の手技から始まり、色々と注意事項がありますが・・途方もないので今回はスピッツの入れ方順番を主に記事にしたいと思います。
⚠️今回シリンジ採血の場合の順番とします。真空管採血はまだ次回記事にします。

→2020/5月記事アップしました。真空管採血のスピッツ順番はこちら

スピッツ(真空採血管)の種類

 私の病院でよく使われるスピッツをモデルに説明します。病院によって採用されているスピッツは変わりますが、私が調べた所、中に入っている抗凝固剤や凝固促進剤は同じなような成分がほとんど。

なのでスピッツをそのまんま覚えるというよりか、中に入っているもので理解するといいと思います。

 

はい、それでは行ってまいります!

シリンジ採血の場合、採決後にスピッツへ入れることになります。そのことを「分注」と言います。

シリンジ採血での分注(スピッツに入れること)順序の「標準採血ガイドライン」によりますと。

採血から採血管への注入までの時間がかかると血液が凝固し、正確な検査値が得られなく可能性がある。従って、血液の凝固の可能性が大きい検査項目ほどより早く採血管に血液を分注する必要がある。

と説明があり、ガイドラインが推奨する順序は以下の通り。

①凝固用検査用採血管 カルシウムイオンを除去することで血液凝固を防ぐクエン酸ナトリウム(液体)入り。作用はEDTAに-2K比べると弱い。
②血沈用採血管 カルシウムイオンを除去することで血液凝固を防ぐクエン酸ナトリウム入り、
③ヘパリン入り採血管 凝固因子の働きを抑えることで血液凝固を防ぐヘパリン入り
④EDTA-2K入り採血管 カルシウムイオンを除去することで血液凝固を防ぐクエン酸ナトリウム入り(粉)、凝固を防ぐ大変強力な抗凝固剤
⑤解糖阻害剤入り採決管 解糖作用を阻害する働きのあるフッ化ナトリウム入り
⑥血清用採血管 血清分離剤又は凝固促進剤、プレーン管のこともある
⑦その他 他に何があるのか?・・ただ今勉強中・・・

1番最初に分注するのは「凝固用検査管」です。

1年生の頃、勉強を全くしていなかった私は何度か失敗してます。検査室から「凝固しているので凝固採血取り直して下さい。」

って電話が来た時には、「凝固用が凝固してるって意味分かんね」というレベル・・。

抗凝固剤(クエン酸Na)入りの非常に繊細な採血管

実際には、凝固用採血は非常に繊細な検査です、優先順位の1番と2番はこのスピッツで決まり✨

①凝固用検査採血管 ②血沈用採血管

この2つで悩む場合は、①の凝固から入れましょう。

上でも述べました通りクエン酸ナトリウムは、EDTA-2Kの凝固剤より効果はマイルドでありながら、凝固させちゃうと正しい検査結果が出ないというわけ。それに加え血液との比が重要であり、多すぎても少なすぎてもダメなのです。

 

そうこれが、私が最近やっちゃった失敗の多すぎのための採血とり直しでした。多すぎたらいいじゃん。ということはなく、マジで取り直ししないといけませんので注意。

①②の採血管に血液を入れるときは、素早く適量で❗️とにかく集中!

強力な抗凝固剤(EDTA-2K)が入ったスピッツ

聞いたことはありますね、CBC/血算ともいわれます。

こちら、採血といえば絶対入っているような検査。なのでこの粉が強力な抗凝固剤ということを覚えていてください。

強力な抗凝固剤が入っている理由は、全ての血液成分がそのまま検査室で数値測定することができるようにです。

血液が多すぎると凝固することがあるようで、多すぎもいけません。しかし少なすぎても血球が変化するようなのでいけません。

小児では少なくても0.5ml、大人では1.5〜2.0mlあるといいようです☺️

血液そのままを検査に使用します。凝固しないよう、採血直後に転倒混和をお忘れなく(^^)

解糖系の代謝を抑える粉入りの血糖/HbA1cスピッツ

血糖/HbA1cはメジャーな検査ではありませんが・・・たまにあります。
この検査は、糖尿病や高血糖、低血糖などの糖代謝異常を調べるために血中のグルコースを測定する検査です。

ブドウ糖は、採血後そのまま放置すると血球にある解糖系酵素によって代謝されブドウ糖が低値になるため必ず解糖系の反応を停止させるフッ化ナトリウムが必要になってきます。

加えて言うと、こちらも凝固してはいけないので、採血量は多すぎず(だいたい2ml位)、採血直後は転倒混和お願いします。

最後に入れるのは生化学、溶血注意

生化学はメジャーな検査です。この検査は、電解質などの化学物質の検査になります生化学はメジャーな検査です。この検査は、電解質などの化学物質の検査になります。結論、凝固してもいいし、量もあるだけ入れろ〜みたいなスピッツです。

私の病院では、血清分離剤といって早く検査結果ができるうように添加物が入っていますが、プレーン管(何も入っていないただの管)のとこもあるそうです。

気をつけてほしいのは「溶血」。溶血とは血清が赤く染まってしまうことです。原因は・・

    • 細い血管から採取した
    • 採血に時間がかかった
    • 採血中にシリンジを強く引きすぎた

などがあります。採血の手技をきちんと押さえきちんとした採血していきたいですね。私も気をつけてまいります。

まとめ

私がこのスピッツ順序を記事にしたのは、シリンジ採血での分注順序が意外と教科書にもまとめられていなかったことがあったからです。病棟で先輩看護師に聞いても「う〜ん、凝固からでいいんじゃないかな」というちょっと曖昧な返事が多かったこともあります。

そしてつい最近、小児の採血で取り直しになるという失敗もしてしまい、これは大変だと思ったので記事にしました。

 

最後に順番をまとめると①凝固②血沈③CBC④血糖⑤生化

この順番でいきますが、マイナーな検査項目があるときは検査室へ直接聞くことが望ましいです。

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