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子供医療費無料によるデメリット【過剰診療、コンビニ受診】

子ども医療費無料化が広がっていますが、小児科ナースは負担が増える一方だとしみじみ。

 

これって入院するレベル?
走りまわるぐらい元気な子、病院受診で感染症をもらう
薬をもらっても、飲まずじまい

今、医療費の無料化は「中学卒業まで」や「高校卒業まで」を助成する市町村がほとんど。むしろ、親が仕事を休んで自宅で看るより、入院したほうが保険金がおりる、1泊入院では降りないので2~3泊入院を伸ばすこともあり

 

日本の医療

コンビニ受診

軽症でも夜間、休日問わず受診する安易な受診を「コンビニ受診」といいますが・・・本当に多い。

 

夜中に熱が出た、咳で眠れない、なぜか不機嫌・・

 

朝や平日まで待ってもいいような軽い症状でも受診するので、夜間医療も圧迫。医師は休みない状態で勤務しなければいけません。これでは、ますます小児科医が減る。

 

またここでの看護師も、その意に反して「お母さんが心配なら受診」を進めなければいけないのです。

 

病院へ困ったお母さんからの電話相談がきます。例えば、退院後すぐの発熱。下痢が頻回だけれど水分は飲めている。嘔吐あるが元気。

もう少し家で様子を見てよいのではないか?と言いたいのだけれど、もしもの事があったとき「看護師が受診しなくても良いと言った」と訴えられるのです。

ここでは訴えられる必要もないですから言いますが、「大丈夫そう、でも一応受診を進める」のです。これが真実。

迷わず受診する症状もあるのでこちらの記事を参考に迷わず受診する子どもの症状

 

少子化対策になってない

子育て世帯の経済的負担を軽減するために作られた制度であり、若い世帯にとってはありがたい政策。

ですが、少子化には貢献するかもしれませんが・・「子供医療費無料だから、結婚して子どもを持とう」なんて発想はまれ

むしろ、晩婚化が進む日本にはまずは結婚しやすい社会にするのが先

 

すぐに中止はできない

子ども医療費無料制度は、少子化対策の子育て世帯の経済的援助目的で生まれましたが、この制度を見直す自治体もでてきています。

しかし、子ども医療費を有料にしたところで子育てに費用があまりかからない地域に引っ越すこともあり、すぐには中止できない状況です。近隣地域で、子育て世帯の奪い合いが起こるのです。

 

次の世代への影響

子どものときの健康状態は、大人になってからの健康にも影響を及ぼすという調査があります。

健康づくりはいつから始まるかといえば、早ければ早いほど良いということになると思います。イギリスでは、生まれてか1年間の間の栄養状態がよく体重増加が十分にある人ほど将来、糖尿病や高血圧になりにくいといった調査があります。

引用:富山大学大学院 医療薬学研究部

だからこそ、子どもの健康を守るのは大人であり、社会であるのですが・・。自己負担がないために、子ども健康の指標を医療に頼りすぎている現状があります。

医療の負担額は2~3割、、もしくは無料ですね。でも実際に全額自己負担したときの金額を把握していないことも多いです。検査を追加したぐらいでは、料金に差はないため、あれやこれや検査を行い、どういう検査を行い、どういった治療を行っているのかなどを把握していない親もいるのです。

 

そおして、子ども時代になんかの度に医療を行きつけにしていると、成人してからも続くとも考えられます。必要に応じて医療機関を受診するスキルは、親から子どもへ引き継ぐために子ども時代に身につけておくことが重要なんです

 

昔なら、風邪を引いたら葱を首に巻くだったりw 生姜湯を飲んだり・・いろいろ工夫してすごしてきたはず。

でも今は、ノロウイルスで下痢が頻回だと整腸剤をしきりに要求したり。熱があるから抗生剤・・と薬に頼りすぎ。

ノロウイルスで下痢や嘔吐があるのは、当たり前であり、ウイルスを体外に出すための体の防御反応ともいえます。むやみに整腸剤や制吐剤を飲むことで、治りが遅くなるのです。

以前記事にもしましたが、痰や咳の薬はよっぽど無理に飲む薬ではありません。

過去記事→子どもが薬を飲まない!年齢別飲ませ方と飲まなくていい薬

 

保険金目的の入院

私の病院では、「どうして入院したい」と申し出れば、入院できることが多いです。ベットに空があるときであれば、よほどの事でない限り断りません。

 

また、中には1泊入院では保険金が下りないため、2~3泊に伸ばすときもあります。「保険金が降りないので」と素直言う人はいませんので(友達が入院したときにそういった理由だと教えてくれました)、患者自身が「痛い」と言えば痛いのだし、ご飯も水分も摂らないので心配だと親が話すと入院が伸びることもよくあります。

 

また、親が仕事を休んで子どもを家でみるよりも、入院したほうがご飯はただ、光熱費もかからないし、保険金が下りるなら入院、と言って入院を繰り返す人もいます。

 

これもまた、主治医によって「治癒した」「家庭で見れる」と判断し、患者に有無を問わず退院させる医師もいれば、親にいいなり(別名:優しい)になり入院を伸ばしまくる医師もいます。

本当に心配でならない親にとって、優しいし寄り添ってくれる医師に違いないですが、私らスタッフは「?」が浮かぶときもあります。何も言いませんけどね。

まとめ

子ども医療は完全無料ではなく、少なからず負担の方向へ持っていきたい

子どもが薬漬けになっちゃう上に、健康を医療に任せきりになるのは困ります。

 

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