老年看護学実習で学びたいこと
老年看護学とは
老年看護学では、主に65歳以上の高齢者を対象としたヘルスプロモーション(健康増進)や介護予防のための看護、急性的ケアが必要となった高齢者への看護、慢性疾患を生涯持ち続けながら生活する高齢者の生活の質を向上するための看護、アドバンスケアプランニングと看取り、また保健医療福祉制度についてPeople-Centered Careの視点から、教育・研究、そして実践活動を行っています。
引用/聖路加国際大学
うん!難しい。
簡単にまとめると、65歳以上の方たちの介護予防、QOLの向上を考えた看護に全身全霊を注ぐというわけ。
その具体的な方法、技術、考え方を学びに老年看護実習へ行きます!
病院と違い、老人施設へ実習に行きます。
「病院ではなく施設」なので、急性期治療・看護が必要な方はいません。
今までの実習はほとんど病院だったので、病気、治療、処置、といった考えで看護計画を立ててきました。しかし、ここでは普段の生活に溶け込こんだ実習をしていきます。
今までの考えを切り替えるのは難しいです。だからこう考えます。
患者さんではなく「生活している人」
私たちと同じく、生活している人。施設が家という感覚でいきましょう。
生活するために必要な看護を提供するのです。もちろん、記録記載にも患者という記載ではなく、利用者という記載で。
私は何度も注意を受けました。だって、「患者さん」のほうが慣れていますもん。
学びたいこと
今回の実習で学びたいことは、
①高齢者の生活環境
②今の生活についての想い
③教科書で学んだことと実際に環境を見て思うこと
学びたいことが浅くてごめんなさい。学びたいことを出した理由はこれ。↓
老人保健施設では、長期入院を目的としていないので、約3ヶ月ごとに退院できるかの会議が行われます。そこで、退所できると判断されたら即退所!
しかし、現実では全然在宅に戻ることはできていないという状況が続いています。
実習指導者の方は、学校で学んだことを踏まえた上で、利用者の疾患と状態、そして家族や生活背景からなぜそのような状況になっているのか?
そこを学んでほしい。
と実習指導者が言っておられました。
実習指導者の「学んでほしいこと」と、学生の「学びたいこと」は同じ内容でOK
実習指導者が「学んでほしい」と言ったところは目標にも使えるので速やかにメモります。
老年看護について思いを深める
- 利用者の生活環境、疾患、家族背景の情報を集め、どうしてここで生活せざるを得ないのか。
- 利用者自身の思い、家族の思いは希望に添えているのか?
- 希望通りの生活ができていない場合、どこを改善したら良いのか。
このような視点で考えることができたら良いと思います。
学んだこと
- 施設運営費用が足りない現実
財政が圧迫しています。医療費、介護費、薬剤費・・・長生きは喜びでありますが、それに伴い高齢社会への突入。医療の進歩と共に、寝たきりでも長生きできる時代です。
しかし、ここばかりに目をむけるのではなく今後の改善に向けた対策が必要だということがわかりました。
- 直接的影響がくるのは利用者本人
施設運営費用が足りないことや、介護対策が不十分による直接影響がくるのは職員でもなく、家族でもなく、利用者本人。オムツが足りなくて気持ち悪い思いをする。
なんだか味気のない食事をする。職員が足りなくて、全然話できる人がいなくて毎日寂しい。
本当は家に帰りたいけど、そうもいかない現実に向かい合っているのはまぎれもない高齢者本人。
戦後の大変な日本を支えた人々が、現在の高齢者です。
今度は私たちが支える番。
QOLの向上に向けた取り組みが必要だと改めて感じました。
この記事を参考に、老年看護の学びをもっと深められるといいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。実習頑張りましょう!