シングルマザー

看護と介護の視点の違いとは!資格とるならどちらを選ぶ?

介護と看護どっちを選ぶ

超高齢化社会になった日本は、介護・看護・医療業界の人手不足。求人サイト、転職サイトも医療界だらけ。今後、まだまだ勢いを上げていきそうです。

私は看護学生でありますが、介護福祉士の資格を持っています。そこで両方から見た意見を述べたいと思います。

 

この記事はこんな悩みを解決します。

  • 看護と介護の違いを知りたい
  • 看護の視点に悩んでいる看護学生
  • 資格を取るなら看護か介護、どちらがいいのか

※介護とは介護福祉士のことです。

※看護とは看護師のことです。

 

介護と看護の違い

介護はケア(癒す)、看護はキュア(治す)と言われています。

だが、医療の現場にいるものとして、看護師はケアもしますし、病気の治癒を目指した医師の治療の手伝いもします。だからケアとキュアの真ん中に位置しているかと思います。

介護は医療行為はできないので、ケアに徹します。ケアがキュアにつながることもありますが、この記事では「介護はケア」を前提にしていきたいと思います。

 

法律

看護学生
看護学生
看護師の仕事は「診療の補助」と「療養上の世話」と学校で学びました!でも分かりづらい。

簡単に要約すると、検査中の補助や採血、点滴、オムツ交換、体位変換、病室の環境整備など、患者が入院中に助けを求めてくるすべてに答える、というオールマイティな仕事をするのが看護師だと思ってください。

 

シンママナース
シンママナース
 介護福祉士は福祉系で唯一の国家資格。仕事内容は、「身体介助」と「生活援助」です 

主に介護を必要としている方たちの介護、介助。生活援助を必要としている方たちへの支援です。

 

似たような職種ですし、目的もほぼ同じです。違いは、医療か福祉というところなのです。

自宅に訪問して入浴介助や内服管理をしてくれる方たちがいます。

訪問介護・ヘルパーさんは、介護保険により運営されており、訪問看護は医療保険で運営されています。

 

視点の違い

場所によって多少変わりますが、介護士も看護師もその人にとって良いケアを提供することが目的、良い方向に向かうことが目標なので、力を合わす他職種の中では結構密に関わるほうです。

看護師と介護士がオムツ交換しているのを第三者から見ると、同じことをしているように見えますが実は、それぞれ違った視点から患者を評価しているのです。

まさに!そこに、医療と福祉の専門職の意味があります。

 

看護学生
看護学生
護学生んだけど、看護の視点が分かりません。

という看護学生に知っていてほしい「看護の視点」について説明します。

 

看護師は、この人にとって良い看護ケアが何なのかを考えます。そして、そのケアが本当に正しいかという根拠を導き出し、対策を計画します。

オムツ交換がスムーズにできれば良い、という単純なものではないのです。ひとつひとつが作業では済まされず、細かく分析することが必要となってきます。

 

例えばオムツ交換1つするにしても、考えることとして

物品準備中:物品を使う分揃える、余分な物品は持っていないか?

かつ、この患者に最小限の負担で素早く行うためには、どの位置にどの物品を置くのか。

 

おむつ交換中:清潔・不潔の区別はできてるか。羞恥心に配慮できてるか。

観察項目には、患者の顔色、表情、行動、皮膚の色、感染症状の有無、排便の量、質、匂い、等‥

便秘ではないか?摘便は必要?。尿は出てる?腹部は張ってない?

皮膚トラブルはある?普段は見えない身体観察の貴重なときですので、見落としがちな背部まで見る。くまなく観察します。

そして膀胱留置カテーテルの場合、ストーマの場合、人工膀胱、などで観察項目はどんどん増える。

 

おむつ交換終了後:体調に変わりないか、次も同じようなケアでよいのか

そしてねぎらいの言葉は必須。

 

記録:観察項目は必須、気になること、気になった言動、スタッフと情報共有したい項目、次回交換時に注意すること

 

評価:私の出来栄えはいかがなものか、良かったこと、改善するとこ、困ったことは次も同じことに困らないようにどうしたら良いか、時と場合に合った看護ケアであったか

 

常に我が行動を振り返ることが必要です。このオムツ交換という一つの作業をするだけでも、考えることは沢山。患者に関われば関わるほど、記録は増えます。

 

看護学生なら知っていると思いますが、おむつ交換するにも「根拠」を出します。

便したから交換する。時間がきたから、オムツ交換する。

 

では、根拠として通りません。教員に理由を深く追求されます。

看護学生
看護学生
根拠、根拠、ってそんなに大事なこと? 

うんちして、オムツ替えなかったらどうなるの?

時間がきても、オムツ汚れてないなら換えなくていんじゃない?

 

オムツ交換するとき、これに反論できる芯の通った根拠が必要になってきます。

それぞれに明確な根拠を持って行動しているか、それは看護師にとってとても重要なことです。

命に直結する看護師の判断

命に直結する看護師の判断命に直結する看護師の判断

観察で得た情報をアセスメントして、次のケアに活かすことが看護師の一つの役割です。

情報を、疾患・病態と関連させて考えるのも看護師の役目。

 

看護師はドクターの指示で動きますが、介護士は看護師の指示で動くことも多々あります。

(施設や病院で変わります。)

「この患者さん熱があるけど入浴OKですか?」

「今日の検査は何時ですか?ご飯は食べてもOKですか?」

一人ひとりの生活把握、治療、症状、検査、清潔と・・・患者に関する情報を知っていて、さらに判断を求められます。

判断を間違うと、最悪は生命の危機にまで発展する。命を預かっているという責任が常にあります。

1つ1つの行動を意識し、意味ある行動をする。無意識で動いていけないのが看護師です。

 

介護士か看護師どちらを選ぶ?

今まで説明してきたように、看護師が命の責任があります。だからと言って介護士は「楽」だといっているわけではありません。

私、介護福祉士資格を持っています。

資格を取るために毎日の勉強、ケアについて学びました。そして看護師国家試験にはない

二次試験で実技試験もあります。それだけ介護士は、技術面を大事にし、また優れているということ。

 

病院に入院したことのある人、看護学生、看護師さんなら感じたことはあるかと思います。

私自身も看護実習や、看護助手として勤めて感じていたことがありますが、介護士さんの方が手際がいい!

そしてやさしい。

 

ケアのスペシャリストは介護士だと思います。でも急性期で苦しんでいる患者さんにはケアとキュアを持ち合わせた看護師が必要というとこでしょうか。

 

さて、じゃあどちら選んだらいい?

どちらもです!

 

って言いたいとこですが、2つ同時に取ることは現実的には無理です、できません。

この場合は、自分にはどっちが合うか?ということを考えてほしいと思います。

  • ケアのスペシャリスト、介護福祉士として勤めるか
  • 命の責任を持つため医療の専門分野の勉強をして、看護師として勤めるか

どっちにやりがいを感じるかではないでしょうか。

 

ここで一つだけ言わせてください。

私のように30代以上のシングルマザーであれば、看護師をおすすめします。給料や就職のしやすさがおおすすめの理由です。

それに、シングルマザー又は同等の生活水準であれば、国から補助金も出ます。いつまで続くか分からない制度なので、制度が続くうちに行動したほうがいいです。

 

 

さいごに

資格の名称は違いますが、目的は同じです。力を合わせて患者さんを支えていくことには変わりありません。

医療の分野で働きたい!と思って、ググッてみると、理学療法士、作業療法士、管理栄養士、放射線技師・・・・など他職種はたくさん出てくると思います。

それぞれに個性的な専門職であるため、看護と介護ほど似通って悩む職種はないと思います。そして、どちらも、給料が高い・求人が多い、などで選べるほど、安易に取得する資格ではありません。

自分の胸に手を当て、「どっちの職種がやってて楽しい?」と素直に聞いてみてください。

 

違った分野の専門職があるということは、違った視点から専門知識を出し合い、協力できるチームであることが患者にとって1番ということです。

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