NICU
実習でNICU行きました。
新生児特定集中治療室(しんせいじとくていしゅうちゅうちりょうしつ)は、病院において早産児や低出生体重児、または何らかの疾患のある新生児を集中的に管理・治療する集中治療室である。NICU (Neonatal Intensive Care Unit) の略語で呼ばれることが多い。日本では1970年代頃から導入が進んだ。
引用/ウィキペディア
入口で緊張MAX
ほとんどが低出生体重時、もしくは妊娠37週未満で生まれた赤ちゃん達がいるという事前学習を行い、実習で行きました。
入口で厳重な手洗いを行い(ちなみに学校で1年生のときに手洗いの授業がありました。)入ろうとすると、聞こえてきます。
「ピッコン・ピッコン」「ピーーーピーーー」「ピ!ピ!ピ!・・・」
緊張が一気に高まりました。今までに見たことのない光景が広がっているだろう。
赤ちゃん達・・・どうなっているんだろう。見るの怖い。
見たことのない医療現場
とてもとても、小さい体重3ケタの赤ちゃん。
保育器の中にいる子もいる。点滴している。
鼻からも口からもチューブが入っている。
頭を手術したのだろう、ガーゼが綺麗に貼られている。
気管切開して、人工呼吸器がついている子もいる。
小さい赤ちゃんのことは「コウノトリ」でみていました。新聞で読みました。授業で習ってきました。だけど、本当この目でみるのとは訳が違いました。
授業も、新聞も静止画であり、音は聞こえないし息もしていません。赤ちゃんのリアルタイムが分かるここでは、横にお母さんが座り、優しい顔で赤ちゃんを見つめている。
赤ちゃんの周りを、ドクター・ナースが囲み何か処置をしている。。鳴り止まないアラーム音。
入った瞬間に周りが止まって見える位、不思議な気持ちになりました。
実は真実を見るのが怖かった
(注意)ここから先、私の生と死に対する独断と偏見が混ざります。気を悪くすると思う方は見ないでください。
小さすぎる赤ちゃんを見て、素直に私は何を思うか怖かった。
生と死の真剣な現場であるからこそ、どこまで医療で助けるのか、助けたいのか、私の思いはどうだろう。「自然の摂理」で考えると、赤ちゃんを目の前にして・・・・何をか考えるか怖かったです。
昔、ICUで勤めていたときに思ったことです。身体いっぱに処置がされ、それでも亡くなる方。同じように処置されて、回復していく方。
どんなに頑張っても自然にはかなわない。なら最初から身体を痛めつけないほうがよかったのでは?身体に色んなチューブが入って、オムツに排泄、口から食べることもできない、動くことができない、目を開けることもできない、、、これって本当に本人が望んだことなのだろうか。そんなことばっかり考えるICUを経験。
赤ちゃんのICUとも呼ばれる「NICU」で同じことを考えないか、自分自身情緒不安定で心の中のざわつきが半端なっかたのです。
赤ちゃんを近くで見つめ、触った
めっちゃ小さい赤ちゃん。口からは管。少し黒くて、あかちゃんどくとくのぽっちゃとしていることもなく、どちらかといえばやせている。
担当指導者:「触ってみる?」
私:「いいんですか。」
見た目とは裏腹の柔らかい感触。温かい。呼吸が速い。
あっ泣いた!
生きる力
身体から伝わる温かさや、泣き声を聞いて思いました。
生かされてるんじゃなくて、生きてるんだね。赤ちゃんって無力のように見えるけど、実は生きる力を持ってるんだ。
そういや、「コウノドリ」でも、言ってたな。
面会に来ているお母さん達は、コットに入った赤ちゃんをずっと見つめていました。赤ちゃんっていつまで見ても飽きないですよね。小さく生まれても、大きく生まれても同じなんですね。
素直な感想
見た目でいうと、普段見るふっくらしたプニプニの可愛い赤ちゃんではないです。
色が少し黒っぽく、今にもポキッと折れそうなほど細くて、小さいから弱そうで、顔はチューブやテープやらが貼られててよく見えない、、でも可愛い。可愛いっていうより愛らしい?
「存在が愛らしい」というの方がしっくりくる感じがします。
答えはない
私は、頑固です(笑)。だからすぐに答えはでません。色んな場合の「倫理」について考えがまとまらなくなりました!!!助けて!!
(例1)赤ちゃんが危険です。脳に思い障害が残る可能性があります。「どうしますか?」「助けてください」そして、幸い命をつなぎとめました。
脳が機能していないです。そのまま大人になりました。親は高齢になりました。残された子どもはどうするのだろう?
これは親のエゴではないのか、反対に、助けられる命を見捨てるのは道徳的に問題がある。。。
(例2)三つ子ちゃん、四つ子ちゃん、を妊娠しました。もうそろそろ生まれそうですが、それぞれが800グラム程度。今生まれても助かる確率は低いです。
どうして自然に妊娠したはずの赤ちゃんが、自然に生まれるときになっても、自然に発育しない環境で生まれてしまうのだろう?
今の医療だから助けられる命
NICUでは、脳に重症の障害が残り今後の生活は人工呼吸器が必須であったり、そうでなくでも在宅酸素・訪問看護・定期的な検診・フォローが必要になる子がいます
どこで、どこまで判断(緊急の場合どこまで蘇生するか)するのか、今後の学びから少しずつ自分なりの考えを持ってみたいです。
倫理問題
看護学校1年生のときに、倫理の授業があって毎回悩みの種でした。倫理観って難しい。
人それぞれ倫理観は違うし、間違い正しいもないから、倫理って難しいんでしょうね。倫理は考えれば考えるほど、研ぎ澄まされていきます。感性豊かに生きるために、倫理について今後も自問自答していきます。