看護実習お役立ち

実習で使える!Ⅱ型糖尿病の看護問題と看護計画

今回の看護問題・看護計画は、成人看護学実習で使える成人期にいるⅡ型糖尿病についての解説です。糖尿病についての定義は、教科書・参考書などに詳しく書かれていると思うので今回省きます。

受け持ちの患者さんに当てはまる、使えるとこだけを抜粋するのもあり、そのまま全部使うのもありでう。

看護実習生の睡眠を確保するのが目的となってます笑

糖尿病の症状

風邪のようなだるさはあるのですが、初期では自覚症状が出ることが少ないことがほとんど。いつの間にか初期を通り越して、治療開始が必要なこともあります。以下のような症状があれば一度医療機関を受診するよう説明が必要。

  • 疲れやすい、疲れがとれない疲労感
  • 感染症にかかりやすい
  • 皮膚が乾燥している、そして痒い
  • 傷の治りが遅い
  • 手足の感覚が鈍くなる、又はつったりする
  • おしっこの回数が多い頻尿
  • 目がかすむ、黒い点が見える
  • 切り傷やその他の皮膚の傷が治りにくい
  • 空腹感、のどがよく渇く
  • 食べているのに体重が減る
  • 男性の場合、性機能の問題(ED)

主症状は口渇・多飲・多尿ですが、高齢者には現れにくい。

うちの病院には、高血糖で意識混濁になって入院している患者さんもいます。空腹時血糖値の正常は100mg/dlですが、血糖コントロールが上手くいっていないと常に300以上のこともあります。

成人期の看護過程

看護問題

成人期の男性、1人暮らし。

ということは、自己管理が必要→そのためには糖尿病についての知識獲得することが大切ということを優先順位1とし血糖コントロールと悪化・合併症の予防についてを問題にします。

#病態知識不足による病態悪化の可能性

糖尿病を理解して、病態の悪化・合併症を防ぐのが目的!

合併症は、いずれも、血糖値が高い状態が続くこと=「高血糖」が原因。つまり、「高血糖」を防ぐこと、すなわち血糖コントロールができれば合併症の発症を抑えることができる!

アセスメント

糖尿病によりインスリン作用不足や作用減弱により血糖が安定されていない状況が一番まずい状態。

高血糖の状態が長い期間にわたって続くと、体の細い血管が障害されて血流が悪くなり、とくに細い血管が集中している場所に合併症が起こる。それがいわゆる、糖尿病の3代合併症。(覚え方は「しめじ」 し:神経の障害、め:目の障害網膜症、じ:腎臓)

合併症の予防と早期発見ができるよう知識を持ってもらう必要がある。

成人期の一人暮らしの男性であり、不規則な仕事中心の生活が食生活の乱れを助長していることも考えられる。

働き盛りの男性であることから仕事と治療が両立できるか不安が大きいことも想像できる、困ったことをすぐ相談できる医療側からの精神的サポートも必要。

看護目標と計画

長期目標①糖尿病について知識を得て、病状悪化を防ぐ
短期目標①自分の疾患を理解し、継続できる治療方法を見つける

糖尿病についての知識を得て、現在の身体の状態を知り意欲的に治療を行えるようになったらいいですね。また不安を軽減するのも私たちの役目。

O-P
(1)検査データ(尿糖・尿ケトン体・尿タンパク・HbA1C・BS・BMI・TG)
(2)合併症に進行する症状(目のかすみ・末端のしびれ痛み・ふらつき・むくみ・治りにくい傷)の出現はないか

T-P
血液検査結果を提示、データを元に一緒に考える場を設ける
不安発言あるときは傾聴し、良き相談相手となる
足の観察を毎日行う
(糖尿病は慢性病であるから、毎日の生活で上手く付き合っていく必要がある)

実現しやすい治療方法を確立する

E-P

糖尿病について、合併症や治療方法についてパンフレットを用いて説明を行う
毎日足を観察する目的を理解できるよう伝える

 

高齢者の看護過程

看護問題

高齢者は成人以上にADL、既往歴、精神・身体機能の背景が様々。そのため個別性が重要で、個人のもてる力を十分にアセスメントすることが大切。

糖尿病3代合併症を防ぐことで少なからずADLを保つことができます。

足の病変に気づかず下肢の切断にもなれば生活は制限されることまちがいなし。これは避けたい。

また脳梗塞や心筋梗塞など、高血糖+高齢によりリスクはグーンと上がるので合併症を予防すること大切❗️

 

#無理なく血糖コントロールができる

#悪化を防ぎ、合併症を予防することができる

やっぱりここでも糖尿病を理解して合併症を防ぐことが大切

 

まとめ

今まさに「糖尿病」と診断された方は、病態生理、治療方法、合併症について学ぶ必要があります。

すなわち血糖コントロールですね!

患者さんに合わせて、看護問題・看護計画を訂正・追加してみてください。では実習がんばってください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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